今年もそろそろ溪行きの季節がやって来ました。
今季の初釣行は黒部奥ノ廊下3泊4日の釣り旅です。
そこで、なまった身体を山渓用に切り替えようとトレーニングの計画を立てました。
いつもは高尾山南陵を6時間ほど歩いてのトレーニングでしたが、今季は初めての所に行きたいと思い地図を引っ張り出し検討に検討を重ねた結果、北八ヶ岳トレッキングに決定しました。
登山地図で見た感じでは4〜5時間程度の歩きで何の問題もないと意気揚々と出発しました。
天気予報は曇り、涼しいくらいがちょうど良いよね。ガイドブックでは景色も良いとの事だし、あ〜〜〜楽しみだなぁ。
7月14日の午前0時半ごろ東京は高円寺を出発しました。メンバーは、よしみさん、佐々木君、そして私の3人、関越自動車道から上信越道に入りしばらく走るとポツポツとフロントガラスに雨粒が・・・
そのうち止むだろうと気楽に走らせていましたが、高速出口の佐久に着く頃には本降りになっていました。
「おいおい、予報と違うじゃないか」と気象庁にクレームをつけても雨は止まず、街中を過ぎ峠に向かうと更に激しく降りだしました。それでも走るしかない我々は、激しくなったり、弱くなったりの雨の中を麦草峠の駐車場に向かいました。
駐車場に到着したのは午前3時半頃、既に10台ほどの車が停まっていました。前日から小屋泊で出掛けた車なのか、この雨が止むまで待機してる車なのか分かりませんが「おぬし達も好きよのう」と自分の事を棚に上げてつぶやいてみた。
せっかく麦草峠の駐車場まで来たんだから午前8時くらいまで待って、それでも雨が降り止まなければ沼田の別宅に逃げ込み、翌15日に谷川岳に登ることにしました。
駐車場で待つこと40分くらいすると、突然の突風と豪雨に見舞われた。まるで台風絶好調の状態で
横風に車が揺れる。大分県の雨がここまで来たか?と思わせるほどの暴風雨に気の弱い私は生きた心地がしませんでした。
よしみさんと佐々木君は風で揺れる車を、揺りかご気分で爆睡中!う〜〜〜ん!
この暴風雨が収まったのは午前6時ごろ。雨は止み、風も収まったのだが濃霧でなにも見えない。
そのころ、停まっていた車の中からモゾモゾと人が出て来てすぐ後ろにあるトイレに行ったり周辺の様子を見に行ったりと何らかの行動する人が増えてきました。
しかし、この濃霧の中でトレッキングする気はありません。峠の道路上でこの状態、しかも初めての場所なので道を見失う可能性があるからです。
突然、よしみさんが目を覚まして「こりゃ、駄目だね」と後部座席からため息混じりにつぶやく。
さっきの恐ろしい暴風雨を知らないくせにね。
午前7時、諦めて車を走らせて白駒池有料駐車場まで下ると、ガスは晴れて山の稜線もクッキリ。
「これなら行けるんじゃないの?」と意見は一致、再び麦草峠の駐車場に戻り、山の衣装に着替えて出発しました。
雨は止んでいましたが、重く垂れ下がった雨雲が今にも襲いかかって来そうな中を白駒池に向かいました。
この周辺には昔からコマドリが多く生息しているところから、白駒池と名付けられたと言われてますが、なるほどコマドリ狙いのカメラマンがおよそ100万円はするだろう垂涎のレンズを装着して5〜6人がシャッターチャンスを待っていました。
白駒池から右に入り、乳(ニュウ)に向かいました。
ここの登山道は他の地域と違い、無理矢理人間が作った登山道ではなく、自然を活かした感じで水の涸れた沢を登るようです。もし、これを人間が作った登山道だとしたら、心から拍手を送りたい。
ニュウまでは勾配もきつくなり、鬱蒼として暗い。
やっと到着したニュウからの景色は綺麗でした。遠くには街並みが見えましたし・・・
登り始めてから初めての明るい場所ですし、見晴らしも良いので感動ものでした。
小休止後、下って行くとまた鬱蒼としてきました。基本的に暗い山ですね。登山道は水はけが悪く、昨夜の雨で水たまりや深いぬかるみで歩きづらい事。植生保護で登山道だけ歩け、なんてむりむり。極力努力はしますが。はい、努力は・・・
鬱蒼とした暗い登山道の見所は、コケの美しさかな?
コケの好きな人にはたまらない場所だと思います。が残念ながら私にはコケを愛でる美しい心は持ち合わせてはいないようです。
シラビソ林の中を縫うように登山道は続いてますが、それと同時に水の通り道にもなっています。見た目は小沢のようにも見えます。この中をビチャビチャと歩いていく気分、分かります?
ゴアテックス製の靴だから、なんてレベルじゃないですよ本当に・・・山歩きや縦走専門の方達にはなんて事ないのかも知れませんが、沢のトレーニングにしか山に登らない我々には過酷な登山道でした。
やっとの事でコルに着くとホッとします。景色が見えますし、何よりも明るいですから雲の状態も風の方向もわかりますからね。
まぁ、石ゴロゴロの登山道は歩きにくいよ。トレーニングとしては最適だったんだろうけど、これほどとは思いませんでした。
3人とも口もきかず黙々と歩くのみ。みんな、怒ってるのかな?
中山から道の合流地点に到着すると突然開けた台地に出ました。黒百合平です。ここを左に行くと黒百合ヒュッテに行くのでしょう。
ここを下る途中で、黒百合ヒュッテに泊まる登山客とたくさんすれ違いました。多分、素敵なヒュッテなんだろうな?
登山道の平らなところは、殆ど沼と化してます。画像で見ると大した事ないように見えますが、ハイカットの靴でも全没だし、水のない所は泥に埋まります。
シラビソ林の中を迂回するも木々が密集してて歩きにくい。まぁ、靴半分まで埋まる場所で妥協しました。ハイ!
白駒池に近づくにつれて、花々が現れて来ました。これ、何の花かな?イチゴだと思いますが、正確には分かりません。
さぁ、後は振り返りもせずに歩くだけ、予想よりも時間が掛かり約8時間のトレッキングでした。
「もう、ここには来ない!」
よしみさんの感想でした。
今回のトラブルと言えば、昼食に豚キムチを作ろうと材料を持ち込んだのですが、ガスのバーナー故障で火が点かず、おにぎりとパン、そしてオレオで夕方まで我慢しました。
帰りの温泉に隣接する食堂が、赤坂の一流レストランに見えたのは言うまでも有りません。
今季の初釣行は黒部奥ノ廊下3泊4日の釣り旅です。
そこで、なまった身体を山渓用に切り替えようとトレーニングの計画を立てました。
いつもは高尾山南陵を6時間ほど歩いてのトレーニングでしたが、今季は初めての所に行きたいと思い地図を引っ張り出し検討に検討を重ねた結果、北八ヶ岳トレッキングに決定しました。
登山地図で見た感じでは4〜5時間程度の歩きで何の問題もないと意気揚々と出発しました。
天気予報は曇り、涼しいくらいがちょうど良いよね。ガイドブックでは景色も良いとの事だし、あ〜〜〜楽しみだなぁ。
7月14日の午前0時半ごろ東京は高円寺を出発しました。メンバーは、よしみさん、佐々木君、そして私の3人、関越自動車道から上信越道に入りしばらく走るとポツポツとフロントガラスに雨粒が・・・
そのうち止むだろうと気楽に走らせていましたが、高速出口の佐久に着く頃には本降りになっていました。
「おいおい、予報と違うじゃないか」と気象庁にクレームをつけても雨は止まず、街中を過ぎ峠に向かうと更に激しく降りだしました。それでも走るしかない我々は、激しくなったり、弱くなったりの雨の中を麦草峠の駐車場に向かいました。
駐車場に到着したのは午前3時半頃、既に10台ほどの車が停まっていました。前日から小屋泊で出掛けた車なのか、この雨が止むまで待機してる車なのか分かりませんが「おぬし達も好きよのう」と自分の事を棚に上げてつぶやいてみた。
せっかく麦草峠の駐車場まで来たんだから午前8時くらいまで待って、それでも雨が降り止まなければ沼田の別宅に逃げ込み、翌15日に谷川岳に登ることにしました。
駐車場で待つこと40分くらいすると、突然の突風と豪雨に見舞われた。まるで台風絶好調の状態で
横風に車が揺れる。大分県の雨がここまで来たか?と思わせるほどの暴風雨に気の弱い私は生きた心地がしませんでした。
よしみさんと佐々木君は風で揺れる車を、揺りかご気分で爆睡中!う〜〜〜ん!
この暴風雨が収まったのは午前6時ごろ。雨は止み、風も収まったのだが濃霧でなにも見えない。
そのころ、停まっていた車の中からモゾモゾと人が出て来てすぐ後ろにあるトイレに行ったり周辺の様子を見に行ったりと何らかの行動する人が増えてきました。
しかし、この濃霧の中でトレッキングする気はありません。峠の道路上でこの状態、しかも初めての場所なので道を見失う可能性があるからです。
突然、よしみさんが目を覚まして「こりゃ、駄目だね」と後部座席からため息混じりにつぶやく。
さっきの恐ろしい暴風雨を知らないくせにね。
午前7時、諦めて車を走らせて白駒池有料駐車場まで下ると、ガスは晴れて山の稜線もクッキリ。
「これなら行けるんじゃないの?」と意見は一致、再び麦草峠の駐車場に戻り、山の衣装に着替えて出発しました。
雨は止んでいましたが、重く垂れ下がった雨雲が今にも襲いかかって来そうな中を白駒池に向かいました。
この周辺には昔からコマドリが多く生息しているところから、白駒池と名付けられたと言われてますが、なるほどコマドリ狙いのカメラマンがおよそ100万円はするだろう垂涎のレンズを装着して5〜6人がシャッターチャンスを待っていました。
白駒池から右に入り、乳(ニュウ)に向かいました。
ここの登山道は他の地域と違い、無理矢理人間が作った登山道ではなく、自然を活かした感じで水の涸れた沢を登るようです。もし、これを人間が作った登山道だとしたら、心から拍手を送りたい。
ニュウまでは勾配もきつくなり、鬱蒼として暗い。
やっと到着したニュウからの景色は綺麗でした。遠くには街並みが見えましたし・・・
登り始めてから初めての明るい場所ですし、見晴らしも良いので感動ものでした。
小休止後、下って行くとまた鬱蒼としてきました。基本的に暗い山ですね。登山道は水はけが悪く、昨夜の雨で水たまりや深いぬかるみで歩きづらい事。植生保護で登山道だけ歩け、なんてむりむり。極力努力はしますが。はい、努力は・・・
鬱蒼とした暗い登山道の見所は、コケの美しさかな?
コケの好きな人にはたまらない場所だと思います。が残念ながら私にはコケを愛でる美しい心は持ち合わせてはいないようです。
シラビソ林の中を縫うように登山道は続いてますが、それと同時に水の通り道にもなっています。見た目は小沢のようにも見えます。この中をビチャビチャと歩いていく気分、分かります?
ゴアテックス製の靴だから、なんてレベルじゃないですよ本当に・・・山歩きや縦走専門の方達にはなんて事ないのかも知れませんが、沢のトレーニングにしか山に登らない我々には過酷な登山道でした。
やっとの事でコルに着くとホッとします。景色が見えますし、何よりも明るいですから雲の状態も風の方向もわかりますからね。
まぁ、石ゴロゴロの登山道は歩きにくいよ。トレーニングとしては最適だったんだろうけど、これほどとは思いませんでした。
3人とも口もきかず黙々と歩くのみ。みんな、怒ってるのかな?
中山から道の合流地点に到着すると突然開けた台地に出ました。黒百合平です。ここを左に行くと黒百合ヒュッテに行くのでしょう。
ここを下る途中で、黒百合ヒュッテに泊まる登山客とたくさんすれ違いました。多分、素敵なヒュッテなんだろうな?
登山道の平らなところは、殆ど沼と化してます。画像で見ると大した事ないように見えますが、ハイカットの靴でも全没だし、水のない所は泥に埋まります。
シラビソ林の中を迂回するも木々が密集してて歩きにくい。まぁ、靴半分まで埋まる場所で妥協しました。ハイ!
白駒池に近づくにつれて、花々が現れて来ました。これ、何の花かな?イチゴだと思いますが、正確には分かりません。
さぁ、後は振り返りもせずに歩くだけ、予想よりも時間が掛かり約8時間のトレッキングでした。
「もう、ここには来ない!」
よしみさんの感想でした。
今回のトラブルと言えば、昼食に豚キムチを作ろうと材料を持ち込んだのですが、ガスのバーナー故障で火が点かず、おにぎりとパン、そしてオレオで夕方まで我慢しました。
帰りの温泉に隣接する食堂が、赤坂の一流レストランに見えたのは言うまでも有りません。
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by peter_mrt99
| 2012-07-18 15:05